又木祐治は潔癖症とまではいかないが、割ときれい好きだ。
妻には、付き合いはじめの頃に『あなたは潔癖ね』なんて言われたこともあるが。一度気になったら綺麗にしないと気が済まないのだ。
そんな又木祐治のことをよく理解してくれている妻なので、日々家の中を綺麗にしてくれている。
毎日クイックルワイパーで拭き掃除をするし、掃除機もかける。キッチンだって毎晩『リセット』をしてくれる。
ただ、きれい好きなま又木祐治はただしてもらう、やってもらうだけだと気が済まない。自分でも掃除をしたいのだ。
目に見えて綺麗になっていることを実感できる掃除が好きである。なので、多少面倒なことでも張り切って取り組む。
妻に、どこを掃除しほしいか聞くのだが、たいていは洗濯槽掃除とか、お風呂場の掃除を言い渡される。
そこで毎回活躍するのはオキシクリーンだ。よく『オキシ漬け』なる言葉も聞く。
まずは洗濯槽。時間があれば月に1回は又木祐治が掃除する。忙しいときは妻が洗濯槽用の洗剤を購入してきて掃除してくれる。
又木祐治の洗濯槽掃除は寸胴鍋でお湯を沸かすことから始める。お湯が少し熱くなるまで待ち、オキシクリーンを入れた洗濯槽に投入する。
ただ、寸胴鍋1回では洗濯槽が満タンにならないので、同じ作業を7回ほど繰り返す。
又木祐治の場合、次のお湯ができるのを待っている間に、洗濯槽を自分で揺らすのだ。根気強く洗濯槽を揺らすことで汚れが目に見えて落ちるのが面白い。
最近仕事が忙しく、3か月程この洗濯槽掃除をできていなかったのだが、3か月振りに行うと取れる汚れの量が多く、いつもよりも充実感があった。
